戦争の是非

Bonjour, monsieur

ここまで戦術について扱ってきたが、そもそも戦争をするべきなのだろうか。古代の名将、孫氏と呉子に学ぶ。

戦争とは武力の伴う政治であり、政治の一つの手段に過ぎない。その逆であっては決してならない。外交で決着がつくのが最善である。しかし、戦争がひとたび始まれば、政治家たちは軍部に決して口を出してはいけない。戦争のことは軍人のほうがよく知っている。

他国に侵攻するときは短期決戦を心掛けねばならい。長引けば長引くほど補給線は伸び兵站にかかる負担は指数関数的に大きくなっていく。孫氏は「百戦百勝は善の善なるものならず」といい、呉子も「しばしば勝ちて天下を得るものは稀に、もって滅ぶものは多し」といっている。

 

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孫氏

そのために、侵攻前には自国と敵国の実情をしっかりと把握し短期で降伏させられるかどうかを調べる。この時に自国の評価を客観的に行うことが重要。さらに作戦立案は集めた情報をもとに侵攻前に行わなければならない。

つまり、「戦わずして勝つ」が最善であることは変わらない。戦争するにしても「兵は拙速を貴ぶ」、短期に決するのが重要である。

Bonne jornee